

美容師・ヘアメイクとして20年以上、撮影現場でも多くの方の印象づくりを担当してきたパトが、順番に解説しますね!
自分に似合うメイクがわからないと、コスメ売り場や動画で紹介された色を試すたびに迷いが増えてしまいます。同じピンクでも、青みの強さ、明るさ、鮮やかさ、ツヤの量によって顔に与える印象は大きく変わります。
結論からいうと、似合わせメイクは「診断名に正解を求めること」ではなく、自分の肌と顔立ちがきれいに見える条件を一つずつ見つけることが大切です。イエベ・ブルベの分類は便利ですが、それだけでアイシャドウ、チーク、リップのすべてが決まるわけではありません。
この記事では、パーソナルカラーの基本から、ベースメイク、眉、目元、チーク、リップの選び方、手持ちコスメが似合わないと感じたときの調整方法まで紹介します。普段のメイクはもちろん、婚活写真やプロフィール写真など、撮影で好印象を整えたい方にも役立つ内容です。
・自分がイエベかブルベかわからない
・買ったアイシャドウやリップが顔から浮く
・ナチュラルメイクなのに濃く見えてしまう
・プロフィール写真で好印象に見えるメイクを知りたい
自分に似合うメイクは4つの軸で見つける
自分に似合うメイクを見つける近道は、色だけに注目せず、肌・顔立ち・質感・目的の4つを分けて考えることです。どれか一つの診断結果に全てを合わせようとすると、かえって不自然になることがあります。
1. 肌の色より「顔色がどう変わるか」を見る
肌が黄み寄りなら必ずイエベ、色白なら必ずブルベというわけではありません。大切なのは、色を顔の近くに置いたときに、血色、くすみ、目の下の影、輪郭がどう見えるかです。
たとえばコーラル系を使うと顔色が明るく見える人もいれば、黄みが強く見えて重たく感じる人もいます。反対にローズ系で透明感が出る人もいれば、青白く見える人もいます。腕の内側に塗るだけでなく、顔の左右に違う色を薄くのせ、正面から比較すると判断しやすくなります。
照明によって見え方は変わるため、洗面台の電球色だけで決めないことも重要です。窓から入る自然光、室内照明、スマートフォンのカメラの3条件で確認すると、普段の生活に近い結果が得られます。
2. 顔立ちとパーツの強さを確認する
同じ色でも、目鼻立ちがはっきりしている人と、柔らかな顔立ちの人では適量が違います。顔立ちがはっきりしている場合は、アイラインや輪郭を重ねすぎると、本人は普通のつもりでも強い印象になりやすいです。
柔らかな顔立ちの場合は、薄い色だけで仕上げると写真や少し離れた距離ではぼんやり見えることがあります。眉、まつ毛の根元、唇の輪郭など、印象を支える場所を一か所だけ少し強くすると、自然さを保ちながら整います。
3. ツヤとマットの質感を合わせる
似合う色を使っているのにしっくりこないときは、質感が原因かもしれません。ツヤが得意な人は、光が入ることで肌や目元が生き生きと見えます。一方、ツヤを広く入れすぎるとテカリに見える人は、セミマットを基本にして頬骨の高い位置だけ光を足す方が上品です。
アイシャドウも同じです。大粒ラメは華やかですが、まぶたの凹凸や撮影照明の反射を強調する場合があります。細かなパール、マット、ラメを半顔ずつ比べ、パーツがきれいに見える質感を選びましょう。
4. メイクをする目的を先に決める
通勤、休日、デート、婚活、宣材写真では、求める印象が違います。通勤なら清潔感と持続性、デートなら近い距離での柔らかさ、プロフィール写真なら照明やカメラを通しても表情が伝わる立体感が必要です。
「似合う」には、肌になじむという意味だけでなく、なりたい雰囲気や使う場面に合うという意味もあります。まず「今日は親しみやすく見せたい」「仕事用なので信頼感を優先したい」と目的を言葉にすると、色や濃さを選びやすくなります。
パーソナルカラーの基本と4タイプの考え方
パーソナルカラーは、肌、髪、瞳などの生まれ持った色と調和しやすい色の傾向を整理する方法です。一般的には、黄みを含む色が調和しやすいイエローベースと、青みを含む色が調和しやすいブルーベースに分け、さらに明るさや鮮やかさから春・夏・秋・冬の4タイプで考えます。

イエベ春とイエベ秋の違い
イエベ春は、明るく澄んだコーラル、ピーチ、アプリコット、明るいブラウンなどが調和しやすい傾向です。メイクでは、重たく塗り重ねるより、軽いツヤと明るい血色を意識すると持ち味を生かしやすくなります。
イエベ秋は、テラコッタ、キャメル、オリーブ、深みのあるベージュなど、落ち着いた温かみのある色がなじみやすい傾向です。ただし深い色を目元と唇の両方に多く使うと重く見えることもあるため、どちらか一方にポイントを置きます。
同じ黄み系でも、春は明るさ、秋は深みが得意という違いがあります。「オレンジが似合うか」だけでなく、淡いオレンジと深いブラウンオレンジのどちらで顔色が整うか比べてみましょう。
ブルベ夏とブルベ冬の違い
ブルベ夏は、ローズ、モーヴ、ラベンダー、グレージュなど、柔らかく少しくすみを含む色が調和しやすい傾向です。輪郭を強く囲まず、色の境目をぼかすと穏やかな印象を作りやすくなります。
ブルベ冬は、ワイン、プラム、鮮やかなピンク、白黒のようにコントラストのある色が得意な傾向です。全てを鮮やかにすると強くなるため、リップを主役にする日は目元をニュートラルにするなど、強弱をつけると洗練されます。
青みリップの選び方を詳しく知りたい方は、ブルーベース肌向けの色と塗り方も参考にしてください。
セルフ診断を決めつけにしない
手首の血管、瞳の色、アクセサリーの似合い方だけでタイプを決める方法は、あくまで目安です。日焼け、髪色、照明、ファンデーションの色にも影響されます。また、典型的な4タイプの中間に感じる人も珍しくありません。
診断結果と違う色が似合うと感じても、間違いではありません。得意な色の共通点が「黄み」ではなく「明るさ」だったり、「青み」ではなく「鮮やかさ」だったりするからです。苦手な色も、面積を小さくする、顔から離す、得意な色と重ねることで使えます。
自分に似合うベースメイクの作り方
似合わせメイクでは、ポイントメイクより先にベースを整えることが重要です。ファンデーションの色や質感が合っていないと、似合うはずのアイシャドウやリップまで浮いて見えます。
ファンデーションは首との境目で選ぶ
ファンデーションを手の甲だけで選ぶと、顔と首の色が分かれて見えることがあります。候補をフェイスラインに縦に2〜3色のせ、数分待ってから、顔にも首にも自然につながる色を選びます。塗った直後より時間がたつと暗く変化する製品もあるため、急いで決めないことが大切です。
赤みが気になるからといって黄みの強い色で全顔を覆うと、くすんで見える場合があります。赤みや青みはコントロールカラーを狭い範囲に使い、ファンデーション自体は首と調和する色にすると厚塗りを防ぎやすくなります。
ベースの量は、顔の中心を基準にして外側へ薄くします。目の下、小鼻、口角など必要な場所だけコンシーラーを使い、フェイスラインにほとんど残さないと、自然な立体感が出ます。
ツヤは高い位置、影は必要な場所だけ
ハイライトは額、鼻、頬の全てに強く入れるのではなく、光を集めたい場所を選びます。頬骨の高い位置や目頭に少量入れると、顔全体をツヤで覆うより清潔感を保ちやすくなります。
シェーディングも輪郭を削るためではなく、顔の余白を自然に整えるものです。正面で濃く見える線は、写真ではさらに目立つ場合があります。大きめのブラシで薄く重ね、首や耳との境目まで確認しましょう。
自分に似合うアイメイクと眉の整え方
目元は色を増やすより、眉、まつ毛の根元、アイシャドウの境目を整える方が印象を変えやすい場所です。自分に似合うアイメイクがわからないときは、いきなり多色パレットを使わず、一つの中間色から試しましょう。
アイシャドウは中間色を基準にする
まずベージュ、ピンクベージュ、グレージュ、ライトブラウンなど、肌との差が大きすぎない中間色をまぶたに薄くのせます。目を開けた状態で色が少し見える範囲まで広げ、締め色は目尻側やまつ毛の根元に少量だけ使います。
イエベ春なら明るいコーラルベージュ、イエベ秋なら落ち着いたキャメルブラウン、ブルベ夏なら柔らかなモーヴ、ブルベ冬ならコントラストのあるグレージュやプラムが候補です。ただしタイプ名より、白目が澄んで見えるか、まぶたが腫れぼったく見えないかを優先してください。
似合わない色を使いたい場合は、目の際ではなく中央に少量置く、得意なベージュで境目をぼかす、リップを控えめにするなど、面積と組み合わせで調整できます。
アイラインとマスカラは「足りない場所」を補う
アイラインは目を大きく囲むものではありません。まつ毛の隙間、目尻の延長、左右差が気になる場所など、必要な部分を補うと自然です。黒で強く見える場合は、ダークブラウンやグレーに変えるだけでも柔らかくなります。
マスカラは長さ、ボリューム、カールの全てを最大にしようとせず、目の形に合う一つを優先します。まつ毛の根元が見えるように上げ、毛先へ向かって力を抜くと、目の縦幅を出しながら重さを抑えられます。
目元の形に合わせた色の置き方を知りたい方は、目の形診断と似合わせアイメイクもあわせて確認してください。
眉は髪色だけでなく顔の線に合わせる
眉色は髪と同じ色にするより、髪より少し明るい程度を目安にすると重くなりにくいです。黒髪でも真っ黒な眉ペンシルで輪郭を囲むと強く見えるため、グレーやダークブラウンで毛の少ない場所だけ補います。
顔のパーツが曲線的なら少し丸みを残し、直線的なら眉下をなだらかに整えると顔全体になじみます。ただし流行の形へ無理に変えず、自眉の生え方を生かす方が表情を動かしたときも自然です。
自分に似合うチークとリップの選び方
チークとリップは、顔の血色をつなぐ組み合わせとして考えると失敗が減ります。完全に同じ色にする必要はありませんが、片方が黄みの強いオレンジ、もう片方が青みの強い紫というように方向が離れすぎると、まとまりにくくなります。
チークは色より先に入れる位置を決める
チークは笑ったとき一番高くなる場所だけに丸く置くと、顔立ちや年齢によっては幼く見える場合があります。頬の中心からこめかみ方向へ薄く広げる、黒目の外側より内側へ入れすぎないなど、顔型と目的に合わせて位置を調整します。
丸顔をすっきり見せたいときは少し斜めに、柔らかな親しみやすさを出したいときは頬の中央から横へぼかします。色が濃くついた場合は白い粉で隠すより、何もついていない大きなブラシで境目を広げるとムラになりにくいです。
肌色や顔立ちに合わせたチークの具体的な選び方はこちらで詳しく解説しています。
リップは色・明るさ・質感を分けて試す
リップが似合わないと感じたら、「ピンクが苦手」と大きくまとめず、青み、黄み、明るさ、鮮やかさ、ツヤのどこが合わないかを確認します。同じピンクでも、白みのある淡い色、くすんだローズ、鮮やかな青みピンクでは印象が異なります。
唇だけが目立つ場合は、輪郭を指やブラシでぼかす、中心から薄く広げる、透明なバームを重ねる方法が有効です。顔色が沈む場合は、リップを厚くする前にチークを少量足すと、血色のつながりが戻ることがあります。
黄み系リップが得意な方や、オレンジ・コーラルを自然に使いたい方は、イエローベース肌向けの選び方も参考にしてください。
1. その日の目的に合うリップを薄く塗る
2. 顔色を見ながらチークを少量足す
3. 目元との強さを確認する
4. 最後にリップの濃さと輪郭を調整する
似合うメイクがわからないときの見直し手順
メイクが似合わないと感じても、全てを落として最初からやり直す必要はありません。原因を色、濃さ、位置、質感に分け、影響の大きいところから一つずつ戻すと修正できます。
半顔比較で違いを確認する
新しいコスメを試すときは、左右を同時に完成させず、片側だけ塗って比較します。ファンデーションなら首とのつながり、アイシャドウなら白目や目の下の影、チークなら輪郭、リップなら歯や肌の見え方を確認します。
比較するときは鏡に近づきすぎないことも大切です。30センチほどの近距離、会話をする距離、全身鏡の3段階で見ると、細部と全体の両方を判断できます。写真も正面だけでなく、斜め、笑顔、少し離れた構図を撮ると実際の印象に近づきます。
失敗しやすい4つの組み合わせを避ける
一つ目は、ファンデーション、コンシーラー、パウダーを全て厚く重ねることです。色が合っていても立体感が消え、ポイントメイクが浮きやすくなります。
二つ目は、眉、アイライン、マスカラを全て濃くすることです。目元を強調したい日は、眉の輪郭を柔らかくするなど抜けを作りましょう。三つ目は、大粒ラメ、強いハイライト、ツヤリップを広い範囲に使うことです。光る場所を絞ると清潔感が出ます。
四つ目は、パーソナルカラーのおすすめ色を一度に全て使うことです。顔全体が同系色で単調になる場合は、明るさや質感を変えて奥行きを作ります。似合う色は「たくさん使うほど良い」のではなく、必要な場所へ適量使うものです。
手持ちコスメを調整して使う
黄みが強いアイシャドウは、青みのあるグレージュを薄く重ねるとニュートラルに近づきます。青みが強いリップは、ベージュやコーラルのリップを少量重ねると柔らかくなります。濃いチークは、ブラシに取ったあとティッシュや手の甲で量を落としてから使います。
質感が合わない場合は、ラメの上にマットを重ねて完全に隠すより、ラメを目頭や中央だけに移す方が濁りにくいです。ツヤリップが広がる場合は、輪郭だけペンシルで整え、中央にツヤを残します。買い直す前に、面積、置く場所、組み合わせを変えてみましょう。
コスメを試した日付、使った色、自然光での見え方をスマートフォンのメモに残す方法もおすすめです。「ピンクが苦手」ではなく、「白みの強い淡いピンクは顔色がぼやけた」「少し深いローズは輪郭が整った」と具体的に記録すると、自分に似合う条件が見えてきます。季節や髪色が変われば調和する色も変わるため、以前の診断結果だけで固定せず、今の自分で確認しましょう。
撮影で自分に似合うメイクを生かすコツ
プロフィール写真や婚活写真のメイクでは、鏡の前で自然に見えることに加え、照明とカメラを通したときに表情が伝わることが重要です。普段のメイクを単純に濃くするのではなく、ベースの均一感、眉、まつ毛の根元、頬と唇の血色を丁寧に整えます。
撮影前は本番に近い条件でテストする
撮影当日に初めて新しいファンデーションやリップを使うと、色の変化や崩れ方を確認できません。数日前に本番と同じスキンケアからメイクし、窓際と室内で写真を撮っておきましょう。
白い背景では顔色が暗く見え、暖色の室内では黄みが強く見える場合があります。衣装の色も顔に反射するため、メイクだけで判断せず、撮影で着る服と合わせて確認します。首元が開く衣装なら、顔と首、デコルテの色が自然につながっているかも見ます。
写真映えするメイクの基本と、撮影前に確認したいポイントはこちらで詳しく紹介しています。
目的に合わせてプロへ相談する
婚活写真では親しみやすさと清潔感、仕事用プロフィールでは信頼感、宣材写真では本人らしさと役柄の方向性など、目的によって整えるポイントが変わります。自分の好きなメイクを伝えつつ、写真を誰がどこで見るのかもヘアメイク担当者へ共有すると提案が具体的になります。
PATRICK OSAKA(パトリック大阪)では、大阪・梅田のスタジオで、ヘアメイク、衣装、表情、ポージング、撮影時の見え方まで一緒に整えています。鏡では良くても写真で色が飛ぶ、左右差の直し方がわからない、自分に似合う方向を客観的に知りたいという方も相談できます。
ヘアメイク付き撮影を選ぶメリットや、セルフメイクとの違いを知りたい方は、プロフィール写真向けの記事もご覧ください。

自分に似合うメイクの見つけ方まとめ
自分に似合うメイクがわからないときは、パーソナルカラーだけで決めず、肌の見え方、顔立ち、質感、使う場面の4つに分けて考えましょう。診断名は便利な出発点ですが、最終判断は実際の顔色や表情がきれいに見えるかどうかです。
まず首となじむ薄いベースを作り、アイシャドウは中間色から、チークとリップは血色のつながりを意識して少量ずつ足します。似合わないと感じたら、色を捨てる前に、濃さ、面積、位置、質感を一つずつ変えてください。
そして普段用、デート、婚活、仕事用プロフィール、宣材写真など、目的を先に決めることが大切です。自分では判断しにくい場合や、撮影での見え方まで整えたい場合は、衣装や照明も含めてプロへ相談すると、自分の魅力を自然に引き出す方向が見つかりやすくなります。
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